目黒駅から徒歩3分 鍼灸専門治療院 伝統鍼灸寧心堂

伝統鍼灸 寧心堂

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acupuncture and moxibustion. “Neishindo”

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患者様の声

かかとの痛み、慢性の咳(町田市在住 60代 女性)

呼吸器系疾患  筋肉・関節・神経の異常 

「東京マラソンでは完走することができました」

2年前の5月頃、左足踵部分の違和感から始まり、歩くと響くようになったので近所の整形外科で診てもらいました。

踵の底の部分の筋肉が減って骨が当たって痛みが出てきたとのこと。

踵用インソールをつけてヒールのない靴を履くように言われました。


そこでシューフィッターさんのいる靴屋さんで靴を購入、踵の筋肉を固定するためのテーピングを教えてもらいました。

 

少しは楽になりましたが一時的なもので、思い切って大学病院の『足の痛み外来』に行ってみました。

そこでも同じような診断、治療法で痛みは増すばかり。

 

特に一歩目の踏み出しは足を着けるのが怖いくらいでした。


私は趣味でジョギングをやっているのですが、もう走るどころかこのまま歩けなくなってしまうのではないかと不安になりました。

足をかばって歩いたために腰も痛くなってきて、以前友人がとてもよく効く鍼の先生に通っていると言っていたことを思い出し、森岡先生を紹介してもらったのです。

 

 

治療の前に丁寧な問診がありました。

 

私は腰の痛みを治してもらいに行ったのに、問診で聞かれたのは踵の痛みが始まった時点で何か環境に変化はありましたか、など踵に関することばかり質問されました。

 

 

5月に変化はなかったけれど、ここ2年で私の環境はとても変わりました。

 

娘の結婚、夫の退職による単身赴任からの帰宅、仕事の関係で一人暮らしをしていた息子の一時同居、孫の誕生・・・

 

この環境の変化に体がついていかなくなり、循環が悪くなったとのこと。

 

 

 

整形の先生は、「何か原因はあるのでしょうか」という私の問いに 「わかりません、あなたの私生活を知らないんですから」 と一言。

大学病院の先生は足の症状の話ばかりして私の話はほとんど聞かず、よくわからないうちに診察が終わりました。

 

 

森岡先生は、細かい問診表を読みながら、症状よりも 身体の中の原因を探しているようでした。

 

治りますよ、治療を続けましょうという先生の言葉にこれまでの不安も消えて、ここに通うことを決めました。

 

 

初診の帰り、体中がポカポカして気持ちもすっきりしたことを思い出します。

お陰様で数か月で症状は消えて再発もなく、翌々年の東京マラソンでは完走することができました。

腰の痛みや肩こりもいつの間にかなくなり、冬になると悩まされる咳込みも、お灸を教えていただいてだいぶ楽になりました。

 

 

症状に現れるものを薬で治していくよりも、身体からの声を聞く東洋医学が合っていたのでしょう。

 

 

今は体調もいいのでご無沙汰していますが、何かあった時に診てもらえる信頼できる先生の存在は、とても心強いものです。

 

 

 

【寧心堂】から

 

東洋医学の本質、また現在の西洋医学における問題点をそのまま表現して頂きましてありがとうございます<(_ _)>

 

おそらくこれが、患者さんの抱いている”リアルな心情”なんだと思います。

 

また、治療が奏功した東洋医学が全人的医療だと言われるが所以なのでしょう。

 

※全人的:その人を形成する身体的、心理的、社会的、家族的立場など、あらゆる角度から全人格を総合的にとらえる様。

 

 

 

この方はある意味、現代医学から見放された患者さんでした。

 

どこへ行っても治らない、しかし、痛みは増すばかりで不安が強くなるという悪循環が初診の段階でも見て取れ、

 

 

「この足は治るのだろうか?」

 

 

という、半ば「医療不信」に陥っている様子が印象的でした。

 

 

 

 

また、「腰痛を治しに来たのに踵のことばかりを問診で聞かれた」と書いてくださいました。

 

これが、実は腰痛を治す非常に重要なポイントだったのです。

 

 

 

なぜなら、症状の時系列的に踵の痛み⇒腰痛と進んでいたからです。

 

つまり、踵の痛みにより歩き方や加重に不和が起き、結果的に腰痛が続発したと分析したからです。

 

従って、腰痛を治すには踵を治し、歩き方や加重のアンバランスを是正しないいけなかったということです。

 

 

 

また、その踵の痛みを生じせしめたのが、この方を取り巻く環境に大きな変化があったからなのです。

 

 

これらの分析結果はまさに、この方の言うように身体のからの声を聞いた結果です。

 

 

 

【肝鬱痹:肝鬱気滞≧腎陰虚】と考え、精神的緊張をリラックスさせ、肉体疲労を軽減させるよう治療をしたところ、

 

治療直後で踵をつくことができるようになり、14診後にはマラソン練習に復帰するまでとなりました。

 

 

 

人間の体や心は機械ではありません。

 

やはり、よくよく身体の声に目を耳を手を傾け、病気の本質をとらまえるのと同時に人間(患者さん)自体を理解していくという姿勢が医療には重要なんではないでしょうか。