患者様の声


蜂窩織炎による下肢(足)の腫れ、熱感(画像もあります) (我孫子市在住 50代 女性)

「最悪の告知も受けた右足が、鍼灸治療によりヨガの仕事もジョギングもできるようになりました!!!」
「蜂窩織炎」って知っていますか?
私の場合は右膝で発症しましたが、内臓などいろんな所で発症し得るようです。
朝、膝に違和感を覚え目が覚め、見てみると少し腫れている。
もしかして膝に水がたまった!?今日は早く帰って病院に行こう。といつも通り家を出ました。
帰るころには少し悪化。
急いで病院(整形外科)へ行くと、「これは水ではありませんよ。とりあえず抗生物質で対処しましょう。しばらく通ってください」と。
何やら大変そうな病気らしいと感じました。
翌日も腫れが引くどころか膝下5センチくらいまで広がり、抗生物質で対処しているものの毎日少しずつ腫れは広がり、
3日目には紹介状を持って大きな病院に移ることになりました。
そこで病名を確認すると「蜂窩織炎」とのこと。
(傷口から細菌が入り込み炎症をおこし、腫れや痛み、発熱を生じる病気)。
腫れは既に足首から膝上5㎝までひろがっていて、ふくらはぎは5センチも太くはれ上がりました。
膝の関節内部まで炎症が広がれば関節に管を入れて洗い流す手術のため半年の入院も覚悟してくださいと告げられました。
紹介された病院でも対処法は抗生物質。
朝晩の点滴を2日間投与しましたが改善しませんでした。
大腿まで広がった炎症に、右足はこのまま腫れ続け最悪のことも覚悟しなければならないのかな・・・
と半ばあきらめかけていたところに、友人から「森岡先生が蜂窩織炎の患者さんを何人も治してきたらしいよ」という情報が届き、
蜂窩織炎を鍼で!?
鍼で治るかな・・!?
と最初は半信半疑でした。
しかも自宅から2時間弱の治療院だし、通えるかどうかも大きな問題。
鍼で治せるなら、行きつけの先生でもやってもらえるかもしれないと思い相談してみると、炎症している間は手を出せないと断られました。
電車に乗れる状態ではないし、もし、森岡先生が往診して下さるならお願いしてみようと藁にもすがる気持ちで連絡を取ってみました。
やはり、時間的な問題もあり往診は困難。
先生、来いっていうの!?
病院では安静にしてくださいと言われたのに(泣)。
さて、この足で往復4時間の通院できるか?
それにしても、こんな状態の足を治療しようという先生を信じてみよう!と思い、行くことを決意しました。
電話を切ってすぐに普段の倍の時間をかけてやっとのことで治療院にたどり着きました。
治療院では、丁寧な問診を受け、自分では気が付かなかったストレスに気が付き、知らず知らずのうちに免疫力を落とし、
普通の状態ではかからなかったであろう蜂窩織炎を発症したと納得できました。
そして治療は、鍼2本のみ。
頭(百会)の鍼で心身ともに脱力でき、足先の鍼で患部がほてり始める。
帰宅後は足を冷やし安静に。
すると、朝は少し腫れがひけている!
信じられないことに、抗生剤では効果が見られなかった腫れが引いてきたのです。
2度目に治療院を訪れたときには、思わずツーショット写真をお願いしてしまったほど元気が戻ってきました。
最初の1週間は数日おきに通い、少しずつ間隔を置くようになり、2週間後には週1回の通院になりました。
最悪の告知も受けた右足が、約4週間(10回)の治療でヨガの仕事もジョギングもできるようになりました!!!
先生からは「鍼はなんでも治せるンだよ」「ストレスが感じにくい人ほど治療する側が見てあげる必要があるンだよ」など、
頼もしく、優しい言葉もたくさんかけていただきました。
そして何よりも、治すという先生の自信と、治してしまう技術がすごい。
しかも数本の鍼で、心地よい時間を過ごしながら治らないであろうとあきらめかけた病気をいとも簡単に!
今回、身をもって体験できたこと。
治療家を目指している私には、鍼灸の素晴らしさを改めて感じる機会となりました。
鍼はこんなにもすごいということ。
こんなに素晴らしい鍼灸治療をひとりでも多くの方に体験していただきたい、日頃のケアにも取り入れていただきたい。
心からそう思います。
東洋医学は素晴らしい!
【寧心堂】から
とても熱のこもった患者様の声ありがとうございます<(_ _)>
この蜂窩織炎(ほうかしきえん)という病気は、あまり一般的には聞き慣れないかと思います。
簡単に言いますと、傷口や毛穴から細菌感染を引き起こし、体中に炎症がおこる炎症性・化膿性疾患です。
似たような病気に「ひょう疽(爪囲炎)」(=指にできたささくれなどから細菌感染し、指先が腫れて熱を持ち痛み、時に化膿する)がありますね。
ひょう疽がより広範囲に起こったものが蜂窩織炎だと考えてもらえると分かりやすいかもしれません。
(ひょう疽の痛みが足全体に起こるんですから、かなり強い痛みと熱感、発熱が起こります)
現代医学では、蜂窩織炎になるとこの方も書いてくださっているよう、抗生物質を投与し、細菌の駆逐を図ります。
それでも炎症が収まらず、膿が溜まってしまった場合は痛みや発熱が過度になりすぎない様、切開し排膿することもあります。
こうなると、足に手術痕が残ったり、入院を必要としたりで患者さん的にはかなりの負担となります。
またこの病気の恐ろしいところは、時に重症化し、敗血症や髄膜炎を併発し命に危険が及ぶこともあるからです。
さらに、細菌が死滅しなければ再発を繰り返すというのもいやらしいです。
この方も1日2回の抗生物質の点滴投与を数日間繰り返すも、徐々に炎症が悪化していくといった緊迫した状況でした。
そして、かかりつけの鍼灸の先生にも治療を断られ、通っている鍼灸学校の先生の数人にも治療を断られ、私のところへ行きついたようです。
私は、以前勤めていた治療院が力士が多く来るところで、蜂窩織炎は力士に多発する疾患でもありましたので比較的よく診ておりました。
東洋医学では今出ている症状を抑えるのはもちろん、「なぜ普段なんともないそこらへんにる細菌に感染しやすい状態に身体がなっていたのか?」を探っていきます。
これが病気の本質です。
抵抗力がしっかりあれば、このような病気にはかかりません。
ですから、抵抗力が落ちた原因を探り、そこを是正することで自然と細菌を退治・排出できる身体を作ってあげることが鍼灸治療の大きな目的となります。
この方はプライベートでのストレスと、飲食の乱れがあり、それらにより抵抗力が落ちたと考え【丹毒:肝鬱気滞≒脾胃湿熱】と分析し、
炎症や膿の溜まっている場所の流れを良くし、胃腸の負担を軽減させ、水分代謝を良くする治療を行ったところ、
1診で腫れがやや引き、1ヶ月後にはほぼ正常なまでに回復されました。
↑↑↑ 初診時(向かって左が病側です。かなりの腫れがあるのが分かります。)
↑↑↑ 初診翌日(腫れはあるもののやや引いております)
↑↑↑ 2診後(まだ足首やすねに腫れが顕著です)
↑↑↑ 9診後(だいぶ腫れが引き左右差がなくなっているのが分かります。足首やすねもスッキリしてきています)
↑↑↑ 11診後(ほぼ完治です。左右差なく、足首もすっきりしました。炎症の数値も正常値となりました。)
この方は、非常にアクティブで動き回っているような方なので、その生活に早期に戻れたことをとても喜んでおられました(^^)
炎症性・化膿性疾患は鍼灸学校では「治療には適さない疾患」として習ったりしますが、
キチンと医療機関と連携を図り、経過を追うことができれば、鍼灸が良く効果を発揮してくれます。
このように、現代医学の治療をもってしても悪化の一途をたどっていた蜂窩織炎に、鍼灸が著効したのは大変、意義があることではないでしょうか?
この方もおっしゃっているように、
東洋医学は素晴らしい!!!
ってことですね(>_<)